婦人科検診とは?当院の検査内容と方法
婦人科検診とは女性特有の疾患を早期発見するのに役立つ検査のことです。子宮・卵巣の疾患や、乳がんの発見に役立ちます。(※乳がん検診につきましては、当院では行っておりません)。検診の頻度は、1年に1回受けるのがおすすめです。
婦人科検診と似ている検査で「ブライダルチェック」があります。ブライダルチェックは結婚の前後を問わず、妊娠を希望する方におすすめしている検診です。婦人科系の疾患だけでなく、妊娠・出産に影響がある病気・感染症の有無を調べられます。
このページの監修医師
エマ婦人科クリニック名古屋栄
仲川裕子院長
2012年富山大学医学部医学科卒業。市民病院の産婦人科医長経験等を経て、エマ婦人科クリニック名古屋栄を開院。日本産科婦人科学会専門医。
目次
婦人科検診の内容
検査名 | 検査でわかる内容 | 検査方法 |
---|---|---|
子宮頸がん検査 | 子宮頸がんの有無 | 内診台で、医師が検査用の綿棒のようなものを使って子宮の入り口付近をこすり、子宮頸部の細胞を採取します。少し痛みを感じる場合もありますが、出血することはほとんどありません。 |
子宮体がん検診 | 子宮体がんの有無 | 内診台で、子宮内部に専用のブラシ状の器具を挿入して子宮内膜の細胞を採取します。採取した細胞を顕微鏡で調べ、がん細胞の有無を確認します。 |
経膣超音波検査 |
子宮、卵巣の病気の有無 子宮筋腫、卵巣嚢腫、子宮内膜症などの病気を見つけることができます。 |
内診台で、細い棒状のプローブという専用の超音波検査ができる器具を膣に挿入します。専用のジェルで滑りを良くした上で挿入するので痛みはほとんど感じません。 |
ここからは、婦人科検診で有無がわかる「子宮頸がん」「子宮体がん」について解説します。
子宮頸がんとは
子宮頸がんとは、子宮の下部にある管状の部分「子宮頸部」にできるがんのことです。子宮頸がんは子宮がんのうち、約7割を占めています。子宮頸がんは、ヒトパピローマウイルス(HPV)の感染が原因であることが多く、性交渉や性的接触によって子宮頸部にウイルスが感染して発症することがほとんどです。HPVは、感染した場合でも、90%の人は持っている免疫によって自然と排除されて、10%の人には感染が継続するといわれています。
10%の感染が継続している方のうち、自然治癒に至らない場合、子宮頸がんの前段階である「異形成」となり、数年かけて子宮頸がんへと進行していくのです。症状として、腫瘍ができることで不正出血やおりものに異常が見られます。
子宮頸がんの予防ワクチンについて
子宮頸がんの原因となるHPVの感染予防ができる「子宮頸がんワクチン(HPVワクチン)」があります。当院では、以下のワクチンを接種可能です。
- ガーダシル(HPVワクチン4価)
- シルガード9(HPVワクチン9価)
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子宮体がんとは
子宮体がんとは、子宮頸部のさらに奥の部分にある、妊娠した際に胎児を育てる場所である子宮体部に発生するがんのことです。子宮内膜から発生することが多く、子宮内膜がんともいいます。
卵胞ホルモン(エストロゲン)という女性ホルモンによって、子宮内膜が刺激されてがんが発生すると考えられており、以下の方が子宮体がんになりやすいといわれています。
- 妊娠・出産経験がない方
- 不妊症である方
- 閉経が遅い方
- 肥満体質の方
- 高血圧の方
- 糖尿病を患っている方
- 近親者に乳がん、大腸がんを患った方がいる方
子宮体がんは、子宮頸がんと比べると高齢者に多い病気です。不正出血の症状が出ている方は検査を受けましょう。
婦人科検診の費用
当院の婦人科検診は、自費診療です。ただし、子宮頸がん検診に関しては、名古屋市に在住の方で条件を満たしていれば子宮頸がん検診の無料クーポン券を利用して受診していただくことが可能です。当院を予約される際に「名古屋市の無料クーポン券を使いたい」旨をお申し出ください。
令和4年度の送付対象者については、画像をご確認ください。がん検診無料クーポン権券・検診手帳が送付される予定です。(がん検診無料クーポン権券・検診手帳が届いていない方は、名古屋市がん検診推進事業へご確認ください。)
また、無料クーポン券が該当する年齢の方は、会社等で検診を受ける機会があっても、名古屋市の検診を無料で受けられますので、ぜひご活用ください。
子宮頸がん検査 | 5,500円 |
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子宮体がん検査 | 6,600円 |
経腟超音波検査 | 5,500円 |
HPV遺伝子検査 | 8,800円 |
HPV遺伝子検査 セルフチェックキット |
8,800円 他診療と同時購入で5,500円 |
子宮頸がん+HPV遺伝子検査 ※診察料込み |
13,000円 |
婦人科検診セット 子宮頸がん検査+超音波検査 ※診察料込み |
8,800円 |
婦人科検診のよくあるご質問
- Q 婦人科検診の内診は痛みを感じますか?
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A. 婦人科検診は、医師が膣内に指を挿入し、子宮や卵巣の状態を調べる「内診」があります。内診台で受ける検査全般を「内診」と捉えられている方もいるかもしれませんが、厳密には、指を挿入して行う検査を内診といいます。指を挿入する場合には痛みは感じにくいです。内診台に上がって行う婦人科検診で、細胞採取用の器具や、経腟超音波プローブを挿入する場合には、異物感や違和感を覚えることがあり、中には痛みを感じるという方もいます。痛みには個人差がありますが、性交渉の経験の有無ではなく、経産婦の方でも痛みを感じる方はいます。
当院では、内診が怖いと感じる方に対しては、リラックスして検査を受けていただけるように痛みがないかの確認や、積極的な声かけを行うようにしています。痛みに対して不安がある方は、遠慮なくご相談ください。
- Q 婦人科検診は何歳から受けられますか?
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A. 当院の婦人科検診は、20歳以上の方に受診をおすすめしています。子宮頸がんは、20代から発症することが多いので、性交渉の経験がある20歳以上の方に検診を推奨しています。子宮体がんは50代から60代前半の閉経前後での発症が多いため、40歳前後の方から検診を推奨しています。検診内容によっても推奨する年齢が異なるので、迷われている方はご相談ください。
- Q 生理中でも検査は受けられますか?
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A. 当院の婦人科検診では、内診・器具を挿入して検査を行うため、正確な検診を行うために、生理中の検査は控えていただいています。万が一検査日当日に生理が来た場合は、お電話にてご連絡をお願いします。
- Q 婦人科検診はどのような服装で行くのがいいですか?
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A. どのような服装でも問題ありませんが、着脱しやすい服装が良いでしょう。内診の際にはショーツ・ストッキングを脱いでいただきます。脱いだ服は荷物入れに入れていただくので、シワになりにくい素材だと安心です。
- Q 持ち物や準備することはありますか?
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A. 検査でわずかに出血するケースがあります。生理用のナプキンをお持ちいただけると安心です。
- Q 検査の結果は電話で知ることはできますか?
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A. 個人情報保護のため、お電話による検査結果のお伝えはできかねます。ご本人様にご来院いただき、結果をお話しさせていただきますので、予めご了承ください。
INFORMATION
- 2024/11/12
- 11/29(金)・30(土)・12/24(火)は臨時休診となります。
12/8(日)・15日(日)は代診の男性医師の診察となります。 - 2023/01/05
- 名古屋市の「子宮頸がん検診推進事業」対象医療機関になりました。