避妊方法 contraception

【避妊心配しすぎ?】成功率別の避妊方法6選

避妊は心配しすぎぐらいがいい?予期せぬ妊娠を防ぐには

避妊方法(低用量ピル・ミレーナ・コンドーム)3選を解説

「ピルを飲み忘れた……」「コンドームに穴が開いていた!」など、避妊に関心を持ちつつも、失敗してしまった経験はありませんか?避妊を心配しすぎて性交渉が楽しめないのは問題ですが、予期せぬ妊娠をしないために、正しい避妊方法を知っておきましょう。

避妊に失敗したり、避妊をしなかったりすると、予期せぬ妊娠・望まぬ妊娠につながります。予期せぬ妊娠は、身体的・精神的に大きな負担がかかるだけでなく、経済的にも痛手です。「自分は大丈夫」「このくらいなら平気だろう」と思っていると、万が一の妊娠に早期の段階で気づけず、気がついたら妊娠週数が進んでいたケースも多くなっています。

このページの監修医師

エマ婦人科クリニック名古屋栄:仲川裕子院長の写真(女医)

エマ婦人科クリニック名古屋栄 
仲川裕子院長

2012年富山大学医学部医学科卒業。市民病院の産婦人科医長経験等を経て、エマ婦人科クリニック名古屋栄を開院。日本産科婦人科学会専門医。

目次

避妊とは?

避妊とは、妊娠防止を目的として、受精や着床を阻止するためにとる“何らかの手法”のことです。妊娠の回数や時期をコントロールすることを、“家族計画”と呼びます。

日本の避妊事情として、85%以上がコンドームを選んでいるのが事実です。世界を見ると欧米、先進国のピルの平均服用率は24.6%であるのに対し、日本はわずか0.9%という低水準。途上国の平均服用率も11.2%なので、日本はピルの後進国といえるでしょう。女性主体で行えて、妊娠阻止率も高い避妊法である低用量ピルが日本でも認知度を高め、普及していくことが求められています。

参考文献:PILL FACT BOOK

成功率から見る避妊方法6選

予期せぬ妊娠を防ぐためには、正しい避妊方法を知る必要があります。ここからは、避妊成功率とともに、正しい避妊方法について見ていきましょう。

ピル/OC 避妊率…99.7%

概要 低用量ピルは、経口避妊薬/OCと呼ばれる女性ホルモン剤です。卵胞ホルモンと黄体ホルモンが配合されている内服薬で、女性ホルモンの作用によって妊娠を防ぎます。
副作用 吐き気、むかつき、乳房の張り・痛み、頭痛、下腹部痛、下痢、むくみ、血栓症 など
避妊失敗率
  • 理想的な使用による失敗:0.3%
  • 一般的な使用による失敗:8%
メリット
  • ・月経(生理)周期の安定
  • ・経血量の低減と月経痛の緩和
  • ・子宮、卵巣の疾患の改善
  • ・ニキビの改善
デメリット
  • ・一過性の副作用がある
  • ・血栓症のリスクがある

エマ婦人科クリニック名古屋栄では、低用量ピルを処方しています。下記ページにもくわしく解説しているので、ぜひ併せてご参照ください。

避妊リング/IUS(ミレーナ)IUD 避妊率…99.4%

概要
  • IUS/ミレーナ:子宮内に装着する小さなT字型の器具です。黄体ホルモンが付加されており、子宮内で持続的に黄体ホルモンを放出し、この作用によって妊娠を防ぎます。黄体ホルモンの働きによって子宮内膜が薄いまま維持されるため、経血量も少なくなるのが特徴です。子宮内に装着すると、最長5年間その効果が持続します。
  • IUD:銅付加IUDは、子宮内に装着する銅イオンを放出するプラスチック製の小さな器具です。子宮内の環境が変化し、受精と着床を防ぐ働きがあります。子宮内に装着すると2~5年の効果が見込めます。IUSとの違いは、経血量が増加する可能性があることです。
副作用
  • ・月経周期の変化
  • ・月経期間が長くなることがある
  • ・腹痛
  • ・月経以外の出血(不正出血)
  • ・卵巣嚢腫(らんそうのうしゅ)
  • ※極まれに生じる症状:子宮外妊娠・卵巣嚢胞破裂・穿孔・骨盤内炎症性疾患(PID)
避妊失敗率
  • 理想的な使用による失敗:0.1~0.6%
  • 一般的な使用による失敗:0.1~0.8%
メリット
  • ・経血量の低減と月経痛の緩和(IUS/ミレーナ)
  • ・飲み忘れるなどのわずらわしさがない
  • ・最長5年間効果が持続する
  • ・長い目で見るとコストがかからない
デメリット
  • ・自然に子宮内から外れてしまうことがある
  • ・装着時に子宮頸管を拡張しなければならないケースがある
  • ・定期的な検診が必要
  • ・経血量の増加がある(IUD)

コンドーム 避妊率…98%

概要 コンドームは、性交渉時に用いる男性用の避妊具です。勃起した男性の陰茎に装着する極薄いゴム(ラテックス)、ウレタン製のもので、袋のような形状をしています。避妊具として用いられる他に、性感染症の予防に効果を発揮します。
副作用 特になし
避妊失敗率
  • 理想的な使用による失敗:2%
  • 一般的な使用による失敗:15%
メリット
  • ・性感染症の予防になる
  • ・使用が簡単である
  • ・薬局、コンビニなどで気軽に手に入る
デメリット
  • ・正しく使用しないと避妊率が下がり、失敗しやすい
  • ・男性主体の避妊であり、男性の協力が不可欠
  • ・外れたり、穴が開いたりしやすい

不妊(避妊)手術 避妊率…99.5%

概要 不妊(避妊)手術は、生殖能力を喪失させ、妊娠できなくすることを目的とした手術です。女性の場合、卵管を塞いだり、卵管を摘出したりする手術を行います。
副作用 ・極まれに卵管がつながってしまうことがある
避妊失敗率
  • 理想的な使用による失敗:0.5%(女性)
  • 一般的な使用による失敗:0.5%(女性)
メリット
  • ・一度手術すれば、効果がずっと持続する
デメリット
  • ・手術を受けなければならない
  • ・生殖能力が永久に失われてしまう

リズム法 避妊率…91%

概要 リズム法は、オギノ式とも呼ばれ、女性の基礎体温の変化や月経周期から排卵日を予測し、妊娠しやすい期間は性交渉を避けることで避妊につなげる方法です。リズム法には、カレンダー法、粘液法、症状体温法などがあります。
副作用 特になし
避妊失敗率
  • 理想的な使用による失敗:1~9%
  • 一般的な使用による失敗:25%
メリット
  • ・副作用の心配がない
  • ・月経周期を把握できる
デメリット
  • ・あくまでも排卵の予測なので、避妊効果に確実性がない

緊急避妊薬/EC 避妊率…95%

概要 緊急避妊薬/ECは、避妊に失敗したり、避妊をしない性交渉をしたりした場合に、ホルモン剤を内服することで、妊娠を阻止するお薬です。黄体ホルモンが有効成分で、不安な性交渉後、できるだけ早く内服することが避妊成功の鍵となります。
副作用 吐き気、嘔吐、頭痛、乳房の張り、不正性器出血、倦怠感、眠気 など
避妊失敗率
  • 24時間以内…5%
  • 72時間以内…15%
メリット
  • ・性交渉の後で避妊できる、唯一の方法
デメリット
  • ・性交渉後、時間の経過とともに避妊確率が低下してしまう
  • ・吐き気や嘔吐などの副作用がある

エマ婦人科名古屋栄では、緊急避妊薬/アフターピルを処方しています。不安な性交渉があった際には、お早めに当院にご相談ください。アフターピルについて、下記ページにもくわしく記載していますので、ぜひ併せてご参照ください。

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避妊失敗につながる間違った方法4選

避妊になると思っていた方法が間違っていると、妊娠に直結します。間違った避妊法をしている方は意外と多いです。ここでは、皆さんがしてしまいがちな、避妊失敗につながる誤った方法・間違っている方法4選として、解説します。

安全日の性交渉

「今日は安全日だから大丈夫」「安全日はいつ?」などという話を聞いたことがある方も多いかもしれません。基礎体温を測って大まかな排卵日がわかったとしても、確実に妊娠しない「安全日」を導き出すことは不可能です。「この日は妊娠しない安全日」という概念は、医学的に存在しません。そのため、安全日の性交渉は、避妊にはならないのです。

膣外射精/外だし

性交渉時、男性が射精の寸前で陰茎を膣から抜き出し、膣以外の場所で射精するいわゆる「外だし」も避妊法ではありません。射精の前に分泌される俗に言うガマン汁(カウパー液)に少量ずつ精液が漏れ出てしまうため、射精直前に抜いたとしても、膣内に精液が侵入しています。このことから、射精直前にコンドームを付けるのも避妊としては不十分です。コンドームは性交渉の最初の時点で、十分に陰茎を勃起させた状態で装着するのが正しい方法になります。

ビデ・シャワーでの膣洗浄

性交渉の後、ビデやシャワーを使用して膣の中を洗うと避妊効果があるというのも、全くのデタラメです。射精後、精子はすぐに腟内を泳いでいってしまうため、間に合うわけがありません。また、精子が酸に弱い性質があるからといって、酢やレモン水などで洗うと効果があるという俗説もありますが、これも間違いです。膣の洗浄は、不用意に行うと雑菌が入り、膣炎の原因につながります。安易に膣内を洗うのは、避けましょう。

生理中の性交渉

「生理中は妊娠しないから、生理のときのセックスは大丈夫」これも間違った情報です。生理期間中は排卵が起こらずに、妊娠しないかもしれませんが、精子は1週間ほど生きる可能性があります。生理後すぐに排卵が起こった場合、残した精子と卵子が受精卵になる可能性が残っているからです。また、生理中の性交渉は、妊娠の可能性だけでなく、感染症や子宮内膜症になるリスクにもつながります。

性感染症のリスク 生理中の膣は充血している状態です。わずかな刺激によって、傷つきやすくなっています。もし、傷ついていても経血と混ざってしまい、出血にも気づけません。性感染症を始めとする感染症のウイルスや細菌などが傷口から入る恐れがあり、感染リスクが非常に高まります。
子宮内膜症のリスク 生理中の性交渉によって、排出されるはずの経血が子宮内に逆流してしまうことがあります。このとき、逆流した経血内にウイルスや雑菌が含まれていると、子宮内で増殖する危険性が高まります。子宮内でのウイルスや雑菌の繁殖は、子宮内膜症の発症リスクにつながるのです。

閉経したら避妊はいつまでするの?

閉経したら避妊はいつまでするの?

閉経したと思って避妊をしなかったら、思いもよらぬ妊娠をしてしまったという方も多くいらっしゃいます。閉経したとご本人が思っていても、月経周期が不安定になっていただけで、まだ完全に月経が停止しているわけではないのです。いわゆる更年期といわれる期間は、月経周期がわかりにくいため、こうした予期せぬ妊娠が起こりやすくなります。閉経したと思っても、月経停止から1年以上避妊を続けることが大切です。また、閉経しても、性感染症予防の観点からコンドームの装着は必須といえます。閉経後もコンドームの装着を心がけましょう。

避妊のご相談は当院まで

避妊方法は、緊急避妊薬を除くと5種類ほどあり、どれも避妊成功率は100%ではありません。性感染症予防の観点からいうと、ピルやミレーナで避妊をしつつ、コンドームを使用するのがベストです。ピルやミレーナは、月経困難症の緩和や月経周期の正常化も期待できるため、避妊が不安な方だけでなく、多くの患者様のQOL向上に役立ちます。ピルやミレーナは、エマ婦人科クリニック名古屋栄で処方できますので、ぜひお気軽にご相談ください。

QandA

避妊のよくあるご質問

Q 「避妊してたのにできちゃった」なんて、本当にありますか?

A. 避妊方法は、100%完璧にできるものがありません。低用量ピルですら、理想的な使用によって99.7%の避妊成功率です。そのため、単独方法での避妊は失敗する可能性がゼロではありません。避妊成功率をより高めるには、ピルとコンドーム、ピルとミレーナなど組み合わせた使用がおすすめです。

Q 女性主体の避妊がしたいです。女性用避妊具はありますか?

A. 女性用避妊具として、以前は女性用コンドームといったものもありましたが、使い方の難しさや避妊成功の不確実性などからも、最近は使われていません。現在では、避妊リング/IUSとして知られるミレーナのほうが一般的です。女性用避妊具であるミレーナであれば、装着から最長5年間避妊効果が見込めます。

Q 避妊はゴムのみでも効果はありますか?

A. コンドームのみでも、理想的な使用で98%の避妊効果が見込めますが、一般的な使用になると85%程度の成功率になってしまいます。そのため、コンドームだけでなく、ピルやミレーナなどとの避妊方法の併用が望ましいでしょう。

Q 閉経後は避妊は必要ないですか?

A. 閉経後は、避妊という意味で、ピルやミレーナなどは不要です。しかし、閉経したとしても1年ほどは排卵している可能性があり、避妊を続けた方がいいでしょう。また、性感染症を防ぐ意味を込めて、閉経後でもコンドームを着用した性交渉をしましょう。

NEWS

2022/01/05
名古屋市の「子宮頸がん検診推進事業」対象医療機関になりました。
2022/12/01
年末年始は12/30~1/3まで休診です。
ご予約確認は1/4以降に順次ご連絡いたします。
2022/9/26
2022/11/1新規開院いたします。